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「関節ケア」は「いのちのケア」 

お散歩。

それは犬たちにとって単なる運動以上の、かけがえのない喜びに溢れる時間です。


なぜなら「視覚」「嗅覚」「聴覚」「触覚」時に「味覚」、の五感をフルに働かせ脳に刺激を受ける、世界と触れ合い飼い主であるあなたと触れ合う時間だからです。


いま当たり前にできていることを支えているのが「関節」と「筋肉」という、いわば身体のエンジンとサスペンションです。


歩くことは愛犬の「心」を動かす

「お散歩は宝探し」

お散歩では風の匂い、他の犬の気配、季節の花の香りなど、凄まじい量の情報が飛び込んできます。

これらを歩きながらクンクンと嗅ぎ分けることは、犬の脳にとって最高の刺激であり、認知症予防にもつながる大切な「脳トレ」です。


「自信とプライド」

自分の足で歩き、行きたい方向へ進み、気になるものに近づく。この「自分の意思で動ける」という感覚は、動物としての自信と自尊心を守ります。

筋肉や関節が衰えて歩くことが難しくなると、元気がなくなってしまう子が多いのは、単に体が痛いだけでなく、自由を制限される寂しさがあるからです。


「幸せホルモンは双方向」

大好きな飼い主さんと歩幅を合わせて歩くとき、犬の脳内ではオキシトシン(幸せホルモン)が分泌されると言われています。

歩くことは、愛犬が「私は愛されている」「一緒に楽しんでいる」と実感する、心の栄養補給なのです。でもこれは飼い主さんも同じですよね。はつらつと歩く愛犬をみて「可愛い」「愛おしい」と思うと、私たちの中でも幸せホルモンが大量に分泌されているんです。


歩くことで予防できる病気がある

群馬県の中之条町では2000年から現在も65歳以上の全住民を対象に、日常生活の身

体活動と病気予防の関係についての調査が継続されています。

項目は運動頻度と時間、自立生活度、睡眠時間などですが、この調査結果は実は皆さんも良く知っている「1日8000歩の歩行が健康のカギ」ということです。

8000歩で高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病が予防できるのですが、注目すべきは4000歩でうつ病、5000歩で認知症と心疾患や脳疾患が防げるとされていることです


このことは愛犬にも同じことが言えるはずです。ですが、関節に痛みがあれば歩くことが苦痛になり、筋肉が衰えると体を自由に動かすことはできなくなります。

どちらかがトラブルを抱えてしまうと心と身体の健康が維持できなくなってしまうのです。


「うちの子は大丈夫」と思っていませんか?

愛犬の全身を守る、一歩先の関節・筋肉ケア

愛犬の足腰の悩みと聞くと、小型犬に多い「パテラ(膝蓋骨脱臼)」や大型犬に多い「股

関節形成不全」を思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし、実は関節のトラブルは、特定の犬種や特定の部位だけのものではないうえに年齢にかかわらず起きます。見た目に異常がない」から大丈夫、ではありません。


関節ケアにおいて、飼い主さんに一番知っておいていただきたい残酷な真実があります。

それは、「目に見えて歩き方がおかしい」と感じたときには、すでにトラブルがかなり進

行しているということです。

なぜ「目に見えるまで」気づけないのか?


■ 痛みを隠す本能: 犬に限らず動物は痛み隠し、ギリギリまで我慢します。

■「老化」という言葉で片付けてしまう: 「トボトボ歩くのは年のせい」と思われ

がちですが、その背景には関節の痛みや違和感が隠れていることが多々あります。

■ 代償作用: 犬は4本足なので、どこか1箇所が痛くても、他の3本の足でカバーして

普通に歩いているように見えてしまいます。


「無症状」のうちに始めるのが、本当のケア

関節の軟骨は、一度すり減ってしまうと元の状態に再生することはほぼありません。

だからこそ、不具合が目に見える前、つまり「今、元気に歩けているうち」にケアを始めることが、何よりも価値があるのです。

(現在、軟骨を再生できると検証され多数の論文でエビデンスを持つものは、スイスのバイオ企業ロンザ社の非変性II型コラーゲンUC-II®だけです。)


はっきり言ってしまうと「関節は消耗品」です。

しかし「筋肉は一生の財産」であり、関節を護る天然のサポーターです。

だからこそ、この二つを同時にケアすることが重要となります。


「パテラ」だけじゃない。

全身が「関節」でつながっている体が動くのは首、背中、手首、足首にいたるまで、数多くの関節があるからです。

たとえ膝(パテラ)に問題がなくても、加齢や日々の段差の上り下りで、気づかないうちに「手首の関節」や「背骨(脊椎)」に負担がかかっていることも少なくありません。


一箇所の関節をかばって歩くことで、他の健康な関節に負担が集中し、「全身の関節トラ

ブル」へとドミノ倒しのように広がってしまうのが一番怖いポイントです。

だからこそ、特定の部位だけでなく、全身の関節を同時にケアすることが大切なのです。



年齢・犬種を問わず忍び寄る「関節の摩耗」

「まだ若いから」「うちは〇〇犬だから」と安心はできません。

加齢や運動などの負荷、筋肉の減少や筋力の低下、先天性によるものなど関節のトラブルはいつどのようにして起きるかわかりません。


■若齢期: 激しい遊びやフローリングでの滑りによる急な負担。

■成犬期: 肥満や運動不足による、じわじわとした軟骨の摩耗。

■シニア期: 長年の蓄積による変形性関節症。


関節のトラブルは、自覚症状を隠しがちな犬にとって、「かなり痛くなってから気づく」

ことが多い問題です。

違和感が出る前の「予防的ケア」が、一生の歩みを左右します。


そこで重要になるのが筋肉です。

筋肉は衝撃を吸収するので、しっかりしていれば関節への負担を最小限にとどめてくれます。関節がゆるい、という言葉を聞いたことはありませんか?これは筋力が弱いため関節の可動域を制限できなくなっている状態を言います。


フレイルやサルコペニア(筋減少症)はすぐに関節トラブルにつながりますので、お散歩

時には時々中強度の運動を取り入れてあげてください。

坂道を速足や駆け足で上る、下るときはゆっくり。

砂や雪、柔らかなクッションやマットの上を歩く、適度な高さの柵をゆっくり越える、ハイドロトレーニングなど身近なところでできることがあるはずです。


いきなりバランスボールに乗せたりすることはお勧めできません。

犬の解剖学を学ばれた専門家の指導を受けるのが最も良い方法だと思います。


米国スポーツ学会は「運動は薬」と提唱しています。

事実、筋肉はマイオカイン、骨はオステオカルシンという生理活性物質を分泌し、血管・腸・脳/神経・皮膚・肝臓/膵臓・骨の形成など全身の機能を支えチューンナップしています。

運動することでこの二つの物質分泌が促進される、つまり運動は薬となるのです。

関節(クッション)をケアしながら、筋肉(サポーター)を強く保つ。

この両輪が揃って初めて、愛犬は軽やかに歩き続けることができます。


「お散歩行く?」という言葉に目を輝かせて駆け寄ってくる愛犬の姿。

その輝きを一日でも長く守るために。

毎日のお散歩で愛犬の歩き方を観察しながら、歩調を合わせてみてください。

愛犬の健康は飼い主しだい!

知ることで防げるケガや病気があり、私たち飼い主が愛犬の健やかな未来を作っています。


筆者:WalkyWalky 代表

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