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毎日の歯磨きとオーラルケアで口腔環境を整えよう

更新日:1月23日

犬の健康についての情報が溢れています。

食育、サプリメント、運動や関節ケアの話が目立ちます。


もちろんそれらは重要ですが、それでもなお犬の健康の土台にあるもの、それは口の中の環境です。

人も犬も「口のケア」はエチケットとか、見た目や口臭対策だけではありません。


口の中の健康状態が犬の寿命や健康寿命に深く影響することが、複数の研究や報告からエビデンスとともに示されています。

たとえば、動物病院の予防歯科情報によれば、犬では「歯を清潔に保つことで平均寿命が約15%延びる」というデータが報告されています。

これは犬の平均寿命を15年とした場合、約2年に相当する大きな伸びだと思いませんか?

また、獣医系の疫学研究では、定期的なプロによる歯石除去(スケーリング)を受けた犬は死亡リスクが低くなるというデータもあります。

これは、口腔ケアが単に見た目や口臭予防ではなく、全身の健康維持や寿命延伸に寄与する可能性があるという科学的根拠を示すものです。



ではなぜ、お口のケアが、単に口の中だけにとどまらず全身の健康につながっているのでしょうか?


歯や歯茎の問題は、飼主さんが「あれ?」と気づくのは、口臭の違和感、歯がぐらつく、歯茎が腫れているような印象、あるいは最初は口臭や軽い歯垢や歯石が気になることから始まります。

しかし、そこで止めておかないとその問題はどんどん進行していきます。

犬の多くは若いうちから歯周病の兆候を抱えており、成犬のおよそ80%以上が何らかの口腔疾患を持つという報告もあります。


歯周病は単なる「歯茎が赤い」「歯石がある」というレベルに留まらず、そこに潜む細菌が血流に乗って全身を巡り、慢性的な炎症を引き起こす可能性があります。

炎症は心臓や腎臓、肝臓などに波及し、内臓機能の低下を招くことにつながりますし、炎症が続くことで免疫が疲弊しやすくなります。

慢性炎症は、いわば老化(エイジング)を早める“体のさび”とも言えるものです。

そして、口腔環境と腸との関係も忘れてはいけません。


腸内環境は免疫の中心であり、口から入った異物や細菌は腸にも影響を及ぼします。口腔内の悪玉菌が多い状態で食べ物を飲み込めば、それがそのまま腸内環境に悪影響を持ち込みます。

したがって、腸活や免疫ケアと並行して、まず口腔環境を整えること!

これは、健康維持の第一歩だといえるのです。



歯は一度失うと、二度と戻らない

ここでもう一度立ち止まって確認したいのは、「歯は戻らない」という事実です。

昨今は、「歯科専門医化」がすすみ、全国各地に歯科専門医ができつつあります。

しかしこれも、飼主さんが思考停止せず、しっかり見極めてほしいところです。

「そんなにたくさんの歯科専門医が数年でできるものなのか?」という点です。

獣医医療におけるコンサルの介入によって、獣医経営は集客と診療単価を見込み、皮膚専門医、歯科専門医と、専門医化する流れが起こっています。


専門分野に長けたスペシャリストの先生がいるのであれば、わたしたち飼主にとってのメリットは大きいと思いますが、実際のところは、専門医とは看板ばかりで一般診療に優れた獣医師のほうが治療に優れているケースもとても多いので、専門医の「専門度」をきちんと見極めてから、受診をすることをおすすめしています。



昨今の歯科治療は「抜糸」やオペを推奨する傾向が強いですが、理由なく存在する歯などなく、どんな歯にも理由があって身体に備わって生まれて来ています。

いま、抜くべきなのか?抜かずに温存できないものなのか?

いちど抜いてしまった歯は戻らない」ことを忘れずに、先生にオペを推奨されても、慌てて抜いてしまう前にじっくりと冷静に考えてみてください。


歯を失うと、食事の際に噛む力が落ちるだけでなく、顎や首、背骨、さらには足腰への負担が増えることがあります。


ドイツのケネルクラブが犬の完全歯に重要視するのは、それは口の中だけの問題ではなく、腰、股関節など、身体全身の機能と「歯をしっかり嚙合わせる」ことが繋がっていると考えられているからのようです。


犬は噛むことで筋肉や神経系に刺激を与え、身体全体のバランスを保っています。

噛む力が落ちることは、その刺激を失い、姿勢や歩行にも影響する可能性があります。

また、歯周病が進行して痛みが生じると、食べる意欲が落ちたり、食べられるものが限られたりします。栄養不足は免疫力低下につながり、結果として病気への抵抗力が弱まるという悪循環に陥ります。したがって、歯は「なくなってから後悔するもの」ではなく、なくなる前に守るべきもの!と考えてみましょう。



「歯のケアは平等」

世の中には魅力的なキャッチコピーの商品が溢れています。

「歯磨き不要」「舐めるだけで歯石が落ちる」「振りかければ歯垢が溶ける」「獣医師推奨」といったものも少なくありません。


断言します!

そんな都合のイイ商品はこの世に存在しません。


どんな商品も、汚れを物理的に除去する力はありません。

最高にして、誰もが同じにもっている歯石ケア、それは、飼主さんの毎日のお手入れ。歯ブラシによる丁寧なブラッシングだけです。

犬は自分で自分の歯をきれいにすることができません。したがって、毎日の歯磨きが唯一の確実な予防策なのです。

歯ブラシをしながら、同時に歯茎もマッサージすると歯肉のケアにもなります。



毎日の歯磨きにプラスして!(あくまでもプラスしてです)


マヌカハニーやデンタルジェル、乳酸菌系のオーラルケア製品、歯磨き用ガムなどにはそれぞれの役割とメリットがあります。


マヌカハニーは抗菌作用で歯茎の健康を助けるし、歯磨きあとのご褒美にも。


デンタルジェルは歯石の付着をつきづらくしたり歯磨きをスムーズにする役目があります。

乳酸菌系のケアは口腔内の菌バランスを整えてくれます。


噛むガムは噛むことで唾液分泌を促し、軽度の歯垢の蓄積を抑える手助けをします。

いまは、オーラルケア系のガムも良いものがたくさん出ているので、歯磨きプラスアルファの口腔ケアとして上手に使うとよいとおもいます。


子犬の頃から少しずつ、口や歯に触れることに慣れさせることからはじめてください。

このときは、最初は軍手やデンタルシートを使ってみてください。

口のまわりに触られることを、あたりまえにする「関係づくり」からはじめます。

成犬になってからも継続することが大切です。

毎日、同じに続けること自体が、最大のケアになります。



子犬期から始める積み重ねが一生を変える


歯のケアは、子犬の頃からケアを習慣化することは将来の大きな違いを生みます。子犬期は口に触れることを嫌がる子も多いですが、少しずつのスキンシップとして歯磨きを取り入れることで、成犬になっても抵抗なく続けられるようになります。

口腔ケアが当たり前になることで、歯周病の進行が抑えられ、慢性的な炎症が抑制され、結果として全身の健康寿命も延びる可能性があります。これは単なる「理論」や「思い込み」ではなく、実際に臨床や疫学のデータとして裏付けられつつあるファクトです。




おわりに

犬の健康を本気で考えるなら、まず歯を見る習慣を身につけましょう。

前の歯(門歯)、横の歯と奥の歯(犬歯、臼歯)そして歯茎を、愛犬をトリミングテーブルに載せてブラッシングする際に、犬の口の中をしっかりとチェックする習慣も大切。

口の中の環境が整えば、体全体の炎症リスクが下がり、免疫や腸内環境にも良い影響を与えます。

歯は一度失えば戻らないものです。

日々の歯磨きと、それを支えるマヌカハニーやデンタルジェル、乳酸菌系ケア、歯磨き用ガムといったアイテムは、病気を予防し、犬の長寿を支える補助ツールになります。

そしてもうひとつ注意点。

「無麻酔歯石ケア」をサロンなどで行うことは、違法です。

歯石のケア、歯垢を落としてもらうケアは、動物病院でお願いしてください。

ただ、犬の一生で何度も麻酔をかけることは、腎臓に負担がかかります。

ですから、麻酔下で歯石を除去しなければならない、という状況になるべくならないよう、毎日の飼主さんの歯磨きケアをできるだけがんばってください。

世界最高技術の犬のデンティストより、毎日の飼主さんの歯磨きのほうが、愛犬の口の中を健康に保ってくれます。




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世界中でジャックラッセルテリアのチャンピオン犬を育ててきたブリーダー「見市香緒」の運営するセレクトショップ。


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